- 2021年03月09日
- ニュース
MC・TAKUがリリースしたEP『HUE』、同メンバー「MISCH」の「achiyochi」が語り尽くす!!
どうも、achiyochiです。
普段はインタラクティブデザイン、3Dコンテンツ制作、楽曲制作・トラックメーカー・イラストなどなど、クリエイターとして多方面で活動しております。多方面ゆえアーティスト感がなくなっております。はい。そんなものです。
さて、2021年2月10日にリリースされたMC・TAKUの「HUE」について色々と語りたいと思う。
この記事を執筆している時点で配信から1ヶ月が経過しているのだが、コレくらい時間を開けてレビューする方が幾分か落ち着いたレビューができると言うものだ。そんなものです。
MC・TAKUと言うと「MISCH」というアーティストで活躍しているフロントマンとして一翼を担っているのが主な活動となっており、この記事を執筆しているachiyochiはそのMISCHのボーカルとトラック制作、楽曲制作全般を担っているわけだが、今回はTAKUがソロで配信リリースをしたと言うことになる。EP名は「HUE」。
MISCHとしてのTAKU『いいんじゃない』
その前にまず「MISCH」の楽曲の代表作をこちらで紹介したいと思う。
二人の出会いが素敵じゃなくてもいいんじゃ無い?時間とともにお互いが変化しても同じ関係性でいようと言うような固い友情を思わせるような、また、ラブソングとしても同じように捉えられるようなリリックをクラシックにまとめたトラックとともにMISCHが歌うキラーチューンである。
こちらの動画が(にたまご的に)認知され、シティ・ポップ、チルホップ等のジャンルにしれっと紛れ込んで今でもなお聴き続けられている爽やかなナンバーである。
女の子との絡みが一切ないトラックメーカーachiyochiのある意味「トラックメーカーっぽい」ところも見所だぞ。みどころなんだぞ。見ろ。
(にたまご:YOUTUBEチャンネル)
(Boy≒Girl:Boy≒Girlショップサイト)
MC・TAKU、ソロEPへの挑戦
事前知識をお伝えした段階で本題に入ろう。
まずはPVにとして上がっている「sweet」を聴いていただきたいと思う。
EP内では「Morning Glory」がリードとなっているので、そちらの曲が非常にオススメだ。ぜひ聴いてほしい。
今回のアルバムはOTAI RECORD / TuneCoreJapan 主催のビートグランプリ2020 ファイナリスト(BGP CHILL/AMBIENT 2020 FINALISTS)に選ばれたseekx が全曲を手掛けている。アルバムアートワークは現代を象徴するマガジン「IWAKAN」の編集制作も行うKotetsu Nakazato が担当した。
(seekx:YOUTUBEチャンネル)
『HUE(ヒュー)』
一日の中で顕著に時の経過を示す”空の色の変化”を『色彩』と捉えその英訳である『HUE(ヒュー)』をタイトルとしました。朝から夜までを『5色』と解釈し、アルバム内の『5曲』に重ね合わせ、”時の移ろい”を軸に、感情の変化、環境、気分を表現しました。プロデューサー seekxの得意とするlo-fi-hiphopと溶け込み生活に馴染む作品となりました。全曲は2020年の緊急事態宣言直下で制作された物であり、特にリード曲『Morning Glory』は、朝顔の開花期とコロナの蔓延期を重ねて書いた曲である。コロナ渦中で大阪に居るプロデューサーのseekxと、埼玉に拠点を置くTAKUで自粛期間にオンラインでの打ち合わせ、やり取りのみで制作したアルバムとなっている。
(引用:link core)
MISCH・achiyochiが見た「HUE」の景色
TAKUとはずっと楽曲制作しているので、みんなから見れば「MISCHの楽曲からTAKUのエキスのみドリップしたようなラインナップ」と捉えても差し支えはないかもしれない。でもseekxのトラックと噛み合っているのでそれは少し違い、全く新しいアプローチのEPとして仕上がっている。
seekxはもともとドラマーというリズム主体の楽器演奏者を軸として様々なバンドやトラック制作として参加している。彼が捉えた「チルアウト」「ヒップホップ」の解釈がTAKUのMISCHで培った、そしてもともと備えていたHIPHOP感覚が融合している。
実はachiyochiも制作段階でスペシャルサンクス的に評価したりアドバイスなどを行なっていたのだが、音の差し込み方がもっとシンプルで溶け込みを重視し、ゆったりと聴けるようなトラックに仕上がっている。TAKUのディレクションもあると思うのでその辺の要素も噛み合ってアウトプットされているが、MISCHよりもいい意味でいきなり展開が変わったり複雑な伴奏か繰り広げられることなくスッと耳に入ってくるような仕上がりになっている。
なので本来あるチルアウトを具現化し完成させたトラックたちがずらりと並んでおり、時間の移ろいというテーマもあって一通りサラッと聴けるような、そんな内容となっている。
個人的に見ればこういった潔さみたいなのを自分には持ち合わせていないので、本質的なリラクシングサウンドの追求がなされている本EPはかなり圧巻される。
さらにMISCHとは違いメインとなるメロディ楽器にエレピが多用されているというのも大きな違いとなる。シンプルなコード弾きなのでボーカルへフォーカスしやすく、ボーカルありきの楽曲制作とは…の本来の意味を自分も再認識させられる形となった。あとやっぱりドラマーだからリズムかっけー…ってなります…いや語彙力…。。。
TAKUの思想、MISCHから引き継がれた「朝」に聴くための音楽
MISCHの時からそうだが、TAKUは本当にモーニングソングみたいな、朝通勤時に聴くようなチルアウトトラックが好きだ。マジでビビるくらい好きだ。
MISCHでも再三テーマにされているし、MISCHのEPも「Morning Call」とやはり朝、午前中というものが多くなっている。
これはTAKUの核となる部分であり、ソロアルバムとなるとさらにそれが露呈されている。いくら時間の移ろいをテーマにしているとしても、やはり全体を通して通勤電車などで聴くために作られたのではと思うくらいである。
シンプルで無駄のない音楽、日常に溶け込むような音楽、深いメッセージ性より日常を重視する音楽、複雑よりもまっすぐな音。
そういったTAKUの日常が盛り込まれていて、聴き手もやはり通勤時に聴いているというメッセージが多いのもあり、リスナーも素直にTAKUの小さな日常を体感しては少し元気になったり、頑張ったりしている。
トラックを追うごとに音が重たくなっているのも聴きどころである。
あとは、TAKUの曲には朝はもちろんよく出るテーマだが、お酒もよく出現する。こいつ酒好きだなおい。あと女の子もよく登場する。女の子好きだなおい。最近は僕が喫煙者になったのでタバコもよく出てくるようになりました。おいおいおい。
そうなんです。本当に飾りっ気のないTAKUの日常が盛り込まれているというわけですね…他人のなんてことない日常を他人が聴いて、落ち着いたり頑張ったりできる、そんなメッセージと共鳴のような影響をあなたたちもこの音楽で体感していただきたい。
最後に・リリース情報
さて、今回はMC・TAKUのEP「HUE」をMISCHのachiyochiが解説してみた。
蓋を開くと、素朴なメッセージ性と日常生活の中での一生懸命に活動する一人の人間の小さいドラマが描かれていることに気付くだろう。
そんな音楽にぜひ、あなたも救われてみてはいかがだろうか。
ちなみに僕も女の子が好きです。
あ、男の子も好きです。
リリース情報
MISCHのMC・TAKU、『BEAT GRANPRIX 2020』ファイナリストのseekxとタッグ組んだEP『HUE』配信
MC・TAKUがリリースしたEP『HUE』、同メンバー「MISCH」の「achiyochi」が語り尽くす!!
- 2021年03月09日
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